あまりにもすごい知識

「あまりにもすごい知識」と聞いて、人は何を思い浮かべるだろう。

「博識」とか「博学」とか言った言葉を連想する人が多いかもしれない。

しかし、宮沢明夫さんの著書「よくわからないネジ」の中に収録されている、「あまりにもすごい知識」はそんなものではない。

内容は大体こんな感じだった。

 




 

ある人がバイトの面接に行った時、面接官にこう尋ねられたらしい。

 

「アメリカの首都は?」

 

そう尋ねられたある人はこう答えた。

 

「ニューヨーク」

 

バカにする人もいるかもしれないけど、これくらいのミスは普通にある。

「あまりにもすごい知識は」こんなものではない。

著者の知り合いである高村初音さんという人はアメリカの首都を「ニューヨーク」と答える以前に、「首都」を知らなかったらしい。

これだけでもスゴいけど、高村さんの「あまりにもすごい知識」はもっとすごい。

高村さんはある日、知人にこんな話しをしていたらしい。

 

「中国って、すごく大きな国だよね。韓国も、台湾も、香港も、ベトナムも、みんな中国でしょ?」

 

すごい知識だ。

高村さんは続けてこうも話した。

 

「韓国も台湾もベトナムも、みんな中国の首都よ」

 

それを聞いていた友人は「おやっ」と思ったらしい。「首都の使い方がおかしいぞ」と。

なので友人はこう聞いてみた。

 

友人   「ソウルは?」

高村さん 「何それ?」

友人   「韓国の首都だよ。韓国の首都がソウルだってこを、お前はどう考えてんだよ」

 

これに対して高村さんは、別にどうとも思わなかったらしいのでこう答えた。

 

「それはそれでいいんじゃない」

 

そしてこう続けた。

 

「韓国は首都でしょ。ソウルも首都でしょ。たくさん首都があるのよ。じゃあ首都は山?」

 

高村さんはこのとき24歳らしい。

高村さんの知識に驚かされるのは「地理」だけではない。

「魚」についても「すごい知識」を持っている。

 

「魚が切り身の状態で養殖されている」

 

あれはあれで独立した生き物だと考えているらしい。

ちなみ「普通の状態の魚」は「観賞用」で、切り身の状態の魚が「食用」らしい。

またある時、高村さんは小田急線の祖師ヶ谷大蔵に”行けるようになりたい”と言っていたらしい。

 

「行けるようになりたい」

 

嫌な予感がする。

「行きたい」ではなくて「行けるようになりたい」である。

疑問に思った友人が聞いてみると、やはりどうやってそこに行けば良いか分からないらしい。

なので友人は「地図を見なさい」と優しくアドバイスをした。

それに対して高村さんは、怒りを含んだ口調でこう返した。

 

「地図の見方が分からないのよ!!」