歯医者に行って女子の前で粋がった

虫歯になった。

明らかに奥歯が痛いので歯医者に行ってみたら、案の定虫歯だった。

「超痛いけど虫歯じゃないかも。右奥歯で咀嚼すると激痛が走るから、左側の歯だけで咀嚼しているけど、虫歯じゃないかも」と期待していたけど、やっぱり虫歯だった。

「これはただ奥歯に激痛が走るだけで、全然問題はないっすね」とか言ってくれる可能性もあるのでは?とか思ってたけど、虫歯だった。

しかも他にもあった。

「お前は掃除チェックが細い姑か」とツッコミ入れたくなるくらい、口の中を隅々までチャックされた。

「人の悪いとかばっかり見つけるなんて最悪な職業だ。もっと人の良い面も見るようにしろよ」とも思った。

けど彼らはそれが仕事だし、むしろ感謝しないといけないのかもしれない。

自分の悪い面というのは、人に言われて初めて気付くことも多い。

なので「自分の悪い面」を改善する為に、治療することになった。

歯の治療は大人になっても相変わらず怖い。

しかし30を超えた男がピーピー言っていても全然可愛くないし、新たな自分の悪い面(主に精神面)が発見されるの嫌なので、「落ち着きのある男」を必死で演じて治療を受けた。

落ち着き系男子を演じた理由は他にもある。

女子の存在だ。

治療を施す先生の横に女性の助手がいる。

多くの人が知っていると思うけど、歯医者に勤めている女性は可愛い人が多い。

マスクをしているせいで可愛く見えるのか、本当に可愛いのかはよくわからないけど、マスクを着用している姿しか拝むことができない私には関係ない。

私は医者とは違い「人の良い面」だけしか見ないのだ。

なので、治療中は医者の横に可愛い女子がいるので「痛かったら手をあげて下さいね」と言われても、もちろんあげない。

「全然余裕っす」みたいな表情を作る。

「超痛い。死に値する痛み」とか思っても、「んっ、ちょっと痒いな。蚊がいるのかな?」みたいな顔を必死で作る。

 

女子がいなければ速攻で手を上げて「治療を中断しろ。これは命令だ」くらいのことは言ってやりたい。

もちろん歯医者に勤めている女子の前でカッコつけても、特に何も起こらないの分かっている。

今までいろんなとこでカッコつけたけど、特に何も起こらなかったので、それは本当によく分かっている。

分かっちゃいるけどやめられない。