半袖だと寒いけど長袖だと暑い

「今日は薄手の羽織るものを持って出かけると良いでしょう」

少し前までは、お天気キャスターがこんなことを言う季節だった。

確かにこの時期は薄手の羽織るものがあった方いい。

少し寒い時は着ればいいし、暑くなって脱いだとしても薄手だとあまりかさ張らないので、持ち運ぶのにも大変便利。

つまり秋という季節は、薄手の上着が活躍する季節である。

しかし女性ならともかく、男が「薄手の上着」などという超オシャンティーなアイテムを持っているのだろうか。

私は持っていない。

このおしゃれアイテムを持っていない人は、この季節をどう過ごすか知っているだろうか。

夏と同じ格好をするのだ。

そしてほぼ同時期に、冬と同じ格好もすることになる。

なのでこの時期くらいに人に会うと「その格好で寒くないのor暑くないの?」と聞かれる事が多くなる。

そしてなぜこの格好をしているか毎回説明するのも面倒なので、いつも「別に」と答えて定期的にエリカ様を思い出すことになる。

あと、朝一番での状況判断は、特に難しくなると思う。

「コートを着て家を出たら意外と暑くて、会社に着く前に脱いだ」なんて経験は多くの人がしていると思う。

朝起きて出勤までの短いで判断しないといけないので、間違える回数も増える。

「夏冬スタイル」しか持ち合わせていない私の場合は、ここをどう乗り切っているか。

ここは夏スタイルで攻める。

もちろん寒い時もある。

「冬スタイルで行って暑くなったら脱いだ方が無難じゃない?」と、薄手を所有するオシャレ一族はそう思うかもしれない。

夏冬スタイル一族の私からすれば「ふんっ、軟弱な一族が。滅びるがいい」と一蹴して部族間闘争にケリをつけにいく。

しかし我が部族でも、根性論を全面に出した旧式なスタイルばかりだと後継者が育たないので、最近では現代に適した考えもするようになった。

一族の誇りもあるので、他の部族の真似はしない。

上の服装は冬、下は夏スタイルで行く。

上は暖かい服で、下は短パンなので一見するとストリート系オシャレ族の真似事に見えなくもないが、これにはちゃんと誇りを持って着ている。

薄手を所有するような連中には分からない思いがここにはこめてある。

そして「下半身が夏スタイル」というところに大変魅力がある。

「下半身は夏」

我が一族にふさわしい、大変力強いお言葉だと思う。