「しみけん」を定期的に思い出す

「匂い」や「音」は過去をフラッシュバックさせる力が強い。

例えば、街中などで偶然にも、昔付き合ってた人が付けていた香水の匂いを嗅いだりすると、不意に当時の記憶が蘇ったりする。

コンビニなどで、昔に付き合ってた人とドライブの時によく聞いていた音楽が流れたりしても、これと同じことが起きる。

でも逆に、昔付き合ってた人と久しぶりに再会しても、当時の匂いや音楽を急に思い出したりすることはないと思う。

その代わりに互いの再会を祝して、久しぶりに白熱した試合を行い、そこで相手の体臭や音を思い出す。

フラッシュバックとは少し違うけど、「一度その情報を知ってしまったばかりに、忘れられなくなってしまうこと」というのもある。

例えば、毎日通勤の時に歩く道の途中に、心が癒されるくらいの綺麗な公園があったとする。

でもある時に「実はその公園は昔、死刑が行われていた場所らしい」みたいな情報を一度聞いてしまうと、その公園を見るたびを「死刑」のことを思い出してしまい、それからは心が癒されなくなってしまう。

私にもそれに近い経験がある。

これは現在進行系で、今も定期的に思い出す羽目になっている。

以前に「AV男優のしみけん」のインタビュー記事を読んだのが事の始まり。

下心でこんな記事を読んだのがいけなかった。

そのインタビューで王者はこんな発言をしていた。

 

「男優は撮影現場に到着すると爪の手入れをします。でも、売れっ子男優は毎日仕事があって常に爪が短かいので切る必要はなく、ヤスリだけで済みます。現場で爪を切っている男優は仕事が少ない二流の男優です」

 

爪を切る度に私はこの話しを思い出す。

そして「二流」の心境になって少し落ち込む。

「またこんなに爪が伸びてる。でも伸びてても誰も困らないし」とホロ苦い気持ちにさせられる。

できれば困りたいし、相手にも謝りたい。

こんなに自己肯定感が高まる謝罪は他にはないと思う。

そして話しをフラッシュバックの方に戻してみる。

もしも「爪を切るたびに昔に付き合っていた人を思い出す」という事がある人がいれば、それはなんか素敵な感じがする。

それはそれで辛い時もあるかもしれないけど、悪くはないと思う。

少なくても「爪を切るたびにしみけんを思い出す」よりはずっと素敵だと思う。