世界に一つだけの穴

思いも寄らないことが突然起きると、人はすごくハッピーなれる。

道端でたまたまお金を拾ったらハッピーになるし、道端ジェシカとたまたまで出会えてもハッピー。

アンジャリカでも、もちろんハッピーだ。

ちなみに、長女の名前はカレンだ。

クセが足りない。

アンジャリカ、ジェシカときたら、「ミカ」あたりで攻めて、「確かに全員『カ』で終わるけど、なぜ一人で日本風なの?」と、人々が疑問に思うようなトラップを張ってくれたら、健やかな気持ちになれる。

でもクセが足りないのは長女なので、恐らくご両親は、次女の誕生あたりから姉妹感を意識し始めたのだろう。

 

道端でお金を拾うのと、三姉妹全員とバッタリ遭遇するのと、どちらが嬉しいかと聞かれれば、誰もが返答に迷う。

「金額による」という、至極まっとうな返答しかできないだろうが、それではクセが足りない。

「2ビットコイン以下なら道端」くらいの、即決力と変化に富んだ答えを期待したい。

クセに有る無しに関わらず、思いも寄らない出来事で、急に嬉しくなることは他にもある。

それは、外出先のトイレの中で突然起こる。

我が家のトイレには、ウォッシュレットが装備されているので、出来れば外出先でもウォッシュレットを使いたい。

新しくできたコンビニや、綺麗な百貨店でなら、高確率でケツを水で洗うことができるけど、場合によっては「ここには文明が行き届いていないかもしれないな」と、だいぶ緊張を強いられるセーブポイントもある。

魔王と対戦する前には、気持ちよくセーブしておきたい。

そんな危ういポイントのドアを、緊張しながら開けて、予想外にも文明が届いてた場合には喜びが爆発する。

セーブする前に爆発しては元も子もないので、爆発させるのはケツの穴とアナルだけに限定しておきたい。

しかも、これだけでは終わらない。

予定通りに「必殺、肛門爆発」で便器に250のダメージを与えた後に、戦いの傷を癒そうと「Hey尻」と呪文を唱えて、ケツに聖水をぶっかけた時にそれは起きる。

 

穴にジョストフィット。

 

「これは、俺の為に作られたのかもしれない」と、勘違いしてもおかしくない程のオンリーワン感。

この瞬間、己の脳内は急速にお花畑に移動する。

花屋の店先に並んで、いろんな花を見ている気持ちなる。

人それぞれ好みはあるけれど、どれも皆んな綺麗だ。

この中で誰が一番だなんて、争うこともしない。

それなのに僕らは人間は、どうしてこうも比べたがるのだろう。

世界に一つだけの穴。

小さい穴や大きい穴。

ナンバー1にならなくてもいい。

もともと特別なオンリーな穴。