「定番のシーン」には必ずプリンがある

「男女の関係とは定番の連続である」と、どこかの偉人が言っていたらしい。

そうかもしれない。

「遅刻ぅ、遅刻ぅ〜~」と言いながら食パンをくわえた女子高生との衝突から出会いが始まり、結婚式では安室奈美恵を流し、子宝に恵まれる。

孫と戯れ、少ない年金をもらいながら認知症になって、最後には超高温で焼却されて「ここがアゴの骨で、ここが腰の骨です」などと己の遺骨を大勢の前で披露される。

やめてくれ。

遺骨を大勢の前で披露される故人も可哀想だし、見せられる側も別に死んだ奴の骨なんかには興味はない。

「そして・・・これがケンタッキーフライドチキンの骨ですw」と、自分の内ポケットにそっと忍ばせておいた、とっておきのギャグを披露してくれる葬式業者がいたら表彰してあげたい。

もちろん結婚とか子供とかが難しい人もいるけど、「定番」というのもはある程度はある。

もしも運よく恋人ができたとする。

どんなに仲が良いカップルでもケンカはすると思う。

たぶん、こんな「定番」のケンカをするはずだ。

 

 

プリンである。

「恋人のプリンを勝手に食べてからが本当の恋愛」というように、「プリン戦争」を経験してないカップルは未熟だと言わざる得ないし、女性は冷蔵庫にプリンを忍ばせる手間を惜しんではいけない。

流行ってるからといってタピオカを入れてもダメだし、ゼリーなんてお話しにならない。

プディング一択。

定番とはそういうもの。

その後二人は長く付き合ってプロポーズをする事になっとしたら、次は男性側がこんな定番の言葉を言う。

 

 

「白味噌でよければ・・・💕」と言われれば大成功。

赤味噌の方が好きだとしても、ここはグッと堪えよう。

大事なのは味噌の種類よりもダシや具材であるし、何よりも「愛情」が一番の調味料だからね。

でも気をつけよう。

「定番」というのは時代によって変化する。

この「味噌汁プロポーズ」だって今では亭主関白な感じが出てしまうので、あんまりオススメは出来ない。

特にこれは辞めた方がいい。

 

 

「ムコ養子でよければ・・・💕」と言ってくれたらまだマシ。

夫婦別姓がホットな話題になっている今の日本で、「俺の苗字になれ」は超リスキー。

「裁判で一緒に別姓の権利を勝ち取ろう」くらいの方がうまくいくかもしれない。

プロポーズに成功したら、「定番」の披露宴を済ませて、成田離婚には細心の注意を払いながら「定番」の新婚旅行に行こう。

夫婦生活でうまくいかない時は「私と仕事どっちが大事なの?!」と「定番」の言葉を浴びせられ、運よく子宝に恵まれたら「僕たちの宝物だね」と「定番」の甘っちょろい言葉を発しよう。

もしも娘が生まれたのなら、小さい時は「お父さんのお嫁さんになる」という「定番」の言葉に喜び、思春期を迎えた頃には「洗濯物を別にされる」という「定番」の嫌がらせに落胆しよう。

そして娘が冷蔵庫を開けた時に、きっとこんな事を言われると思う。

 

 

 

 

プリンだ。

娘とだって「プリン戦争」は行われる。

「定番」とはそういうもの。