だせぇー言葉1位

「ダサイ言葉」というのは無数にある。

「これだから最近の若いもんは〜」みたいにどんな事でもすぐに下の世代をバカにする言葉はダサいし、「どう?気持ちよかった?」みたいな試合が終わったあとの不安と期待から強制的に相手に「YES」を言わせようとする言葉もダサいし気持ちが悪い。

もちろんダサい言葉は自分も気づかないうちに使ってると思うし、使ってしまったあとすぐに気づいてそれを隠したいがあまりに余計にダサい言葉を使ってしまうという地獄の無限ループのはまってしまった経験も数知れず。

 

 

でも逆に「この言葉だけは絶対に一生使わない」と強く決心してるダサい言葉もある。

例えば、後輩にご飯におごったあとに「美味しかった?」とは絶対に聞かない。

「ちょー美味かったす!!」以外の言葉を返すことのできないこの言葉の暴力性は「どう?気持ち良かった?」を凌駕しかねない。

他にも女性と2人で食事をしたあと会計をする時に「会計は別々で」というのもさすがに言えない。

その方が現代的で女性を対等に扱ってるという見方があったとしても絶対に言えないし、それを言える人は尊敬に値する。

この2つの例を見ただけもわかるように、どうやら食事の時というの「ダサイ言葉」が出てきやすい傾向にあるみたい。

 

この前も1人で外食をしていたら、なかなかのダサイ言葉を聞けた。

その時は僕は定食屋のテーブル席で食事をしていたのだけど、僕の隣のテーブルに座った男性が大きな声で「カツ丼を大盛りで!」と注文していた。

それを聞いて僕は「絵に描いたような大食いじゃん」と微笑ましく思った。

やがて15分ほど経つと隣の男性の元に「カツ丼の大盛り」が運ばれてきた。

そしてテーブルに置かれた「カツ丼の大盛り」を見て、男性が店員さんに向かって強めの口調でこう問いただした。

 

 

 

『これ、本当に大盛り?』

 

 

 

「ダセーな」って思った。

「本当に大盛り?」というフレーズを強めの口調で言うとマジでダサい。

どうやらこのお客さんはご飯の盛り具合に不満があるらしい。

でもカロリーを強く欲っしながらも同時に相手を疑うという姿勢はデンジャーだ。

「自分だったら絶対に言わないな」と思ったし、「店員さんが間違えるわけないでしょ」とも思った。

 

ところが後日、今度はまたその定食屋で食事をしていたらこんなことがあった。

僕が一人でカウンターでご飯を食べていたら、店員さんが慌てた様子で僕の隣で食事をしていた男性に近寄って、こんな風に謝りだしたのだ。

 

 

 

「すみません。お客様の『大盛り』の注文を間違って『並盛り』してしまいました。申し訳ありません」

 

 

 

間違えることもあるらしい。

それを言われた隣の男性は「やっぱりそうか。なんか少ないなとは思ったんだよね」と言ってた。

つまり、隣の男性はご飯の量が少ないことに気付いていたのに「これ、本当に大盛り?」と店員さんに確認しなかったことになる。

 

なぜだろうか。

それはきっと、ダサいからだと思う。

「これ、本当に大盛り?」はダサすぎて普通の人はなかなか言えないんだと思う。